<リハビリの大事な視点>
「長引く痛みの原因」でも触れましたが、血行が悪いと発痛物質も出やすくなり、痛みも増します。
指に向かう血管はどこから来るのか？手指の神経はどこから来るのか？手指の神経は頚椎から出て腕に向かう神経の束(腕神経叢)となり、上肢に向かう血管とともに、鎖骨下を通り、上腕、前腕を通り指先までたどり着きます。その途中で血行が悪くなってはならないのです。血行が妨げられないようにするには、筋緊張を緩和させ、交感神経優位から副交感神経優位にスィッチングさせる必要があります。
治療したいのは手指の変形性関節症ではあるものの、頸部・肩甲帯・上腕・前腕・手部と一体となった治療が必要になります。へバーデン結節やブシャール結節だけでなく、手指や手関節に問題を抱えている方は、頚部から上肢全体がかたく張っていることが多いです。痛みの部位を治療するだけでなく、全体のバランスを整えていきましょう！
へバーデン結節、ブシャール結節のマッサージ方法
まずはこちらの書籍をお勧めします。この書籍には10秒神経マッサージという神経に働きかけるマッサージの仕方が書かれています。親指の爪を立てて、手指の神経ポイントを10秒間刺激する治療メソッドで、日本ペインクリニック学会でも発表をされた注目のセルフケア法です。詳細はこの本を購入されるか、富永先生のサイトで詳しいマッサージ方法か説明されていますので、そちらを確認して頂き、正しく実践して下さい。私自身も試し、患者さんにも試して頂きました。10秒神経マッサージの後は、指の曲げ伸ばしも楽になり、痛みも減り、可動域もアップします。但ししばらくすると、効果は減ってしまいます。毎日継続していくと効果の継続時間が長くなるのか試していきたいところです。ちなみに10秒神経マッサージは朝晩2回が勧められています。
おススメ書籍
『指先の激痛・腫れ・しびれ「ヘバーデン結節は自分で治せる！」』富永喜代
「手指の痛み・しびれが消える！ 10秒神経マッサージ」富永喜代:こちらは小冊子とマッサージ器付き
買ってみました！
パッケージの中に15ページの小冊子とプラスチック製のマッサージ器が入っています。神経マッサージについてくる品物は、プラスチック製でこのお値段か！(1200円＋税)と思いましたが。使ってみると指や手のひら、前腕なども使えて、いい意味でグリグリ痛くて、効いてる感じがしました。場所もとらず、ハンドマッサージャーと比べたら安いからいいのかな？耐久性についてはわかりませんが。
<ハンドマッサージャー>
6000円台から1～2万円まであります。温める機能があるか、コードレスタイプかなどで差があります。
人それぞれ手の大きさ、厚みも違いますから、実際に試して一番気持ちがいいものを選ぶといいと思います。
私も試しましたが、物足りなかったり、痛かったり。お値段も安くはないし、場所もとりますから、やはり試すのが一番です。金銭的にも余裕があって、自分でコロコロするのが大変、リラックスしながらゆっくりマッサージしたいならハンドマッサージャーがおススメです。(素早く終わらせたい方は、この一定時間が待てずに使わなくなってしまうかもしれません)